現在、露地でピーマンを1215株育てています。
農業を始める前は、「畑に苗を植えて、水をやって、収穫する」という流れをなんとなく想像していました。しかし実際にやってみると、農業は思っていた以上に記録することが多い仕事だと感じています。
定植した日、灌水した日、追肥をした日、防除をした日、資材を購入した日、畑の状態、天気、作物の変化。ひとつひとつは小さな出来事でも、それらを積み重ねていくことで、ようやく栽培の流れが見えてきます。
この記事では、実際に露地ピーマンを育てる中で感じた「農業記録の大切さ」について書いていきます。
露地ピーマン1215株の栽培を始めました
今回、約10aの畑で露地ピーマンの栽培に取り組んでいます。
苗の数は1215株。数字だけ見るときれいに見えますが、実際には定植、支柱立て、誘引、灌水、防除、追肥、収穫、出荷準備など、やることはかなり多くあります。
特に露地栽培では、天候の影響を大きく受けます。
雨が続けば畑がぬかるみ、晴れが続けば灌水を考えなければなりません。風が強ければ支柱や誘引の状態が気になりますし、気温が上がれば作物の生育や病害虫のリスクも気になります。
農業は自然相手の仕事なので、予定通りに進まないことも多くあります。その中で、何をいつ行ったのかを記録しておくことは、とても大切だと感じています。
作業内容を覚えておくのは意外と難しい
農作業をしていると、その日の作業に集中しているため、「あとで覚えておけばいい」と思いがちです。
しかし、実際には数日経つと細かいことはすぐに曖昧になります。
たとえば、どの畝にどこまで灌水したのか、いつ液肥を使ったのか、どの資材をどのくらい購入したのか、どのタイミングで作物の状態が変わったのか。こうした情報は、記録していなければ正確に思い出すのが難しくなります。
特に作業が重なる時期は、頭の中だけで管理しようとすると混乱します。
農業では、作業そのものも大切ですが、作業を振り返れる状態にしておくことも同じくらい大切だと感じました。
灌水・追肥・防除の判断には記録が必要
ピーマン栽培では、灌水、追肥、防除の判断がとても重要になります。
水が足りなければ生育に影響しますし、逆に畑が湿っている状態で無理に灌水すれば、根に負担がかかることもあります。
追肥も同じです。作物の状態を見ながら判断する必要がありますが、前回いつ肥料を入れたのか、どのくらい入れたのかが分からなければ、次の判断が難しくなります。
防除についても、「いつ農薬を使ったのか」「何を使ったのか」「どのタイミングだったのか」を記録しておくことで、次回以降の管理がしやすくなります。
農業では、毎回の判断が次の生育につながります。だからこそ、感覚だけに頼るのではなく、記録を残しておくことが大切です。
売上だけでなく経費も見ないと経営が見えない
農業を経営として考える場合、収穫量や売上だけを見るのでは不十分です。
売上があっても、苗代、肥料代、農薬代、資材費、燃料代、出荷資材、機械や設備にかかる費用など、さまざまな経費が発生します。
たとえば、1箱いくらで販売できたとしても、その裏側でどれだけの費用がかかっているのかを把握していなければ、本当に利益が出ているのかは分かりません。
農業は、作物を育てる仕事であると同時に、数字を管理する仕事でもあります。
どの時期に経費が増えたのか、どの作業にお金がかかったのか、どの作物が利益につながっているのか。こうしたことを見えるようにするためにも、売上と経費の記録は欠かせません。
記録があると、来年の自分を助けてくれる
農業記録の良いところは、今だけでなく来年以降にも役立つことです。
今年の作業記録が残っていれば、来年の栽培計画を立てるときに参考になります。
「定植時期はこれで良かったのか」「灌水のタイミングは適切だったのか」「資材はどれくらい必要だったのか」「収穫が増えたのはいつ頃だったのか」などを振り返ることができます。
記録がなければ、毎年同じように悩むことになります。しかし記録があれば、去年の自分の経験を、今年の改善に活かすことができます。
農業は一年ごとの積み重ねです。その積み重ねを無駄にしないためにも、日々の記録はとても大切だと感じています。
だから農業日誌アプリ「AGLEEF」を作っています
こうした実体験から、農業日誌アプリ「AGLEEF」を開発しています。
AGLEEFは、農作業の記録、作物や圃場の管理、売上、経費などをまとめて管理できるようにするためのWebアプリです。
紙のノートも便利ですが、あとから検索したり、売上や経費を集計したり、作物ごとに振り返ったりするには、デジタルのほうが向いている部分もあります。
特に、農業経営を見える化するためには、日々の作業記録とお金の流れをつなげて考えることが大切です。
AGLEEFでは、単に日記を書くためだけではなく、農業を続けるうえで役立つ記録を残せるようにしていきたいと考えています。
記録は、農業を続けるための道具になる
農業は、体力も時間も必要な仕事です。
目の前の作業に追われていると、記録はつい後回しになってしまいます。しかし、あとから振り返ったときに助けてくれるのは、日々残してきた記録です。
作業を記録することで、次の判断がしやすくなる。売上と経費を記録することで、経営の状態が見えやすくなる。過去の記録を振り返ることで、来年の改善につながる。
露地ピーマン1215株を育てる中で、農業記録は単なるメモではなく、農業を続けていくための大切な道具だと感じるようになりました。
これからも実際の農業現場で感じたことをもとに、AGLEEFの開発と改善を進めていきたいと思います。
農業をもっと分かりやすく、続けやすくするために。小さな記録の積み重ねを、大切にしていきます。

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